中国語の簡体字と繁体字を判別したいけど、中国語に詳しい人が身近にいない場合、どうしたらいいでしょうか?今回は、簡単な方法をご紹介します。
テキストがコピペできる場合
以下デスクトップ版で話を進めますが、スマホ(タブレット)アプリでも基本的な操作は同じです。
まず、ウェブブラウザでGoogle翻訳を開きます。「言語を検出する」のところが「中国語(繁体)」または「中国語(簡体)」になっていないことを確認します。なっている場合は「言語を検出する」または「日本語」など他の言語に設定しましょう。
次に、判別したい中国語のテキストを翻訳エリアに貼り付けます。Google翻訳はテキストの言語を自動検出する機能がありますので、しばらく待つと、翻訳エリアの下に「原文の言語」として、繁体字か簡体字かが表示されます。
これで終わりですが、1点気をつけなければならないことがあります。
上記の画像だと、検出の結果原文の言語は「中国語(繁体)」と表示されましたが、この部分をクリックしてしまうと翻訳エリア上の「言語を検出する」のところが自動的に「中国語(繁体)」に設定されてしまいます。そしてこの状態で簡体字の中国語テキストを翻訳エリアに入力しても、言語の自動検出は行われません。
これは恐らくGoogle翻訳で中国語の原文をその他の言語に翻訳する場合、簡体字でも繁体字でも内容は同じ文のため、言語の検出をしなくなるからだと思われます。
そのため、翻訳エリア下の検出結果を誤ってクリックしてしまった場合は、上の「言語を検出する」のところで再度中国語以外の言語を設定しなおす必要があります。
テキストがコピペができない画像等の場合
印刷物や画像にあるテキストが簡体字と繁体字のどっちかを知りたい場合は、テキストをコピペできないので、前記の方法は使えません。
その場合はスマートフォンやタブレットでGoogle翻訳アプリを使用する方法があります。まず最初にアプリを立ち上げて、「カメラ入力」をタップします。
するとカメラが立ち上がるので、それを判別したいテキスト画像にかざしてください。その状態でしばらく待つと、画面上部に言語の検出結果が表示されます。
しかし上の画像でもわかるように、検出結果が「中国語...」と切れた状態で表示されます。これはスマホを縦持ちでかざしたためで、縦向きのロックを解除のうえ横向きにスマホを持ち替えてもう一度かざすと、下図のように、「簡体」、「繁体」まで表示されます。
おまけ:Google翻訳に頼らない場合
Google翻訳に頼らないで、単純に見るだけでどちらが繁体字でどちらが簡体字を判別したい場合は、中国語の知識がないと100%判別するのは難しいですが、以下のヒントを試すことで高い確率で判断できるようになります。
複雑そうなのが繁体字
繁体字と簡体字は読んで字のごとく、繁=繁雑、つまり字の画数が多いです。その反面、簡=簡単という意味ですので、字の画数も少ないです。
以下2枚画像を掲載しますので、どちらが繁体字でどちらが簡体字か当ててみてください。
ぱっと見で画像Aが繁体字で、画像Bが簡体字と判断する方が多いではないでしょうか。正解です。ちなみにこれは中国語版Wikipediaのドラえもんの記事です。冒頭の「野比大雄」は野比のび太の中国語訳です。なぜそうなっているかはわかりませんが、とても面白いですね。
また、簡体字は漢字をかなり簡単化しているため、日本にない漢字が多くあります。そのため、見たことのない漢字が多いなあと感じたら、それは簡体字中国語の可能性が大です。逆に見ていて日本語と同じ漢字が多いなあと感じたら、それは繁体字中国語の可能性が大きいのです。
句読点が真ん中にあるのが繁体字
これは100%機能するわけではありませんが、一般的に繁体字では句読点が上下左右中央に配置されることが多いため、句読点の位置によって簡体字と繁体字を区別することができます。上記の画像Aと画像Bでも、句読点の位置の違いが確認できると思います。
ただし、100%機能しない理由として、繁体字のフォントによっては句読点が上下中央にない場合があることや、逆に簡体字でも句読点が上下中央にあるフォントが存在することが挙げられます。しかし、これらは稀なケースであり、句読点の位置に基づいてほとんどの場合に簡体字と繁体字を判別することができます。
以上、Google翻訳という身近なツールで簡単に中国語の簡体字・繁体字を判別する方法と、Google翻訳に頼らなくてもおおよその推測がつく方法をご紹介しました。ぜひご活用ください。